博士論文研究キックオフ!!
久しぶりの登場です!
聴覚障害者向け支援技術と、メディアにおける聴覚障害(者)表象の系譜を
スタンフォード大学で研究しているフランクです。
今回のブログでは、春学期から今までの活動を駆け足で報告します。
一つ目は、私が仲間たちと共に発足させた「スタンフォード大学障害学会委員会」の取り組みについて。
無事に、第一回の障害学・メディア学会を開催することができました。
開催テーマは、障害学とメディア学を架橋するというものに設定しました。
スタンフォード大学で開催される初めての障害学学会だったので、とても不安でした。
そんな心配を吹き飛ばしてくれたのは、
遠くから参加してくれた発表者たちの「いい経験だった」という感想です。
こうした反応はもちろん嬉しかったのですが、私個人としては、
コミューンのメンバーであるTomiが日本から参加してくれたこと!
Tomiが長い歴史を持つ『NNNドキュメント』における障害者表象の変遷について日本語で発表し、
私が通訳を引き受けました。
これも言語の壁を乗り越えて、どうやったら共生社会を学術の世界から発信できるのかを、
私たちなりに考えた取り組みです。
そして二つ目は、学会の開催から2週間後に行われた、Qualifying Exam(口頭試験)です。
アメリカの博士課程プログラムでは、口頭試験あるいは博士課程基礎力試験を、
必修授業を修めた後に受験しなくてはなりません。
無事に合格すると博士論文の研究をスタートできる一方、
不合格の場合は、退学を迫られるなんてことも。
私の口頭試験では、専門の異なる4人の教授が集まり鋭い質問が投げかけられました。
文学や日本史についてはもちろん、メディア・スタディーズの角度からの質問もあり、
自分の精一杯の知識を動員して答えました。
試験前の準備として、リーディング・リストを作ることが求められます。
そこには、私の研究科で必須とされている『源氏物語』をはじめ、
自分の研究テーマに沿ってピックアップした本のタイトルがずらりと並びます。
試験の結果は、もちろん合格です!
ひぃ〜。そのあと、やっと心身ともに休むことができました(笑)
そういうわけで、今年の9月から、日本に1年間滞在して研究することができます!
ようやく私の研究が、始まります。
もちろん、研究一色の一年にするつもりはありません。
横浜や東京の聴覚障害者コミュニティーや手話サークルに参加するつもりです。
それから東京で活動しているペンシルベニア大学で私と同じように聴覚障害について研究している
マークブックマンさんと障害学についてのYouTubeチャンネルを作ろうと計画しています。
最初の日本でのイベントは、9月の障害学会第16回京都大会に参加すること。
いまからとてもワクワクしています。
Loving this presentation - seeing a lot of synergy with my own work on assivistive technologies and media infrastructure, as well as @maramills and @jonathansterne’s work on media and disability #JSDS2019 #障害学会 pic.twitter.com/35kFNVYqCV
— Frank Mondelli フランク (@frankmondelli) September 7, 2019
また、私のフィールドレビューを更新します。
次回のブログを、お楽しみに!
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